【事例紹介】アノテーションの自動化・効率化

2025年4月9日 AI受託業務

AIの段階的学習による手動アノテーションの効率化

― 高精度データを最小工数で生成するDX支援事例 ―

AIを活用した業務改革において、データの整備作業(アノテーション)は避けて通れないプロセスです。
画像認識・自然言語処理・OCR・分類など、高精度なモデルの構築には「正しくラベル付けされたデータ」が不可欠です。しかし、手動でのアノテーション作業は非常に多くの時間と工数がかかり、導入障壁にもなりやすい領域です。

TENSORVERSEでは、基礎モデルと呼ばれる高機能なAIモデルや少数の手動アノテーションデータをもとに段階的学習(インクリメンタルラベリング)を組み合わせ、短期間で高品質な教師データを整備し、業務DXを加速する支援を行っています。


課題:アノテーション業務における「3つの壁」

アノテーション作業では、以下のような課題が頻出します:

  • 人手工数の多さ:大量データに対するラベル付けに多くの人員と時間が必要
  • ラベルのばらつき:担当者ごとに判断が異なることで一貫性が損なわれる
  • 工期とコスト:プロジェクト全体のスケジュールや予算を圧迫
  • 必要量の見積り:プロジェクトにおいて必要十分なデータ量の見積りが困難

これらを解消するために、TENSORVERSEが提供しているのが「段階的AI学習によるアノテーション効率化ソリューション」です。


ソリューション概要:AI×部分的アノテーションのハイブリッド運用

Step 1:一部データに対して手動アノテーション

全体データの5〜10%程度(※データの種類により増減します)に対し、人手で正確なラベル付けを行います。
このデータをもとに、初期AIモデルを素早く構築します。

Step 2:AIによるアノテーションの自動生成

学習済みのAIモデルと高性能な基礎モデルを組み合わせ、未処理のデータに対してラベルを一括付与。
その後、人手によるチェックと微調整を一部のデータに加え「半自動ラベリング」を実現します。

Step 3:モデルを継続的にアップデート

人手による修正結果を随時再学習に取り込み、モデルの精度を段階的に向上
結果として、後半に向かうほど自動処理の精度が高まり、人手作業特有の基準のばらつきなどを均一にすることが可能です。段階的にアップデートを行うことで、必要十分なデータ量の見積りが行えるようになり、作業時間の飛躍的な短縮が期待されます。